[コラム]不妊症・妊活について学ぶ特別講座

先日、特別講座「産婦人科医から学ぶ不妊症・妊活」を開催しました。
講師には、不妊治療をご専門とされている桜井明弘先生をお招きしています。

桜井先生からの最初のご質問:
「日本で1年間の出生数はどのくらいでしょうか?」

みなさん、様々な数を次々とおっしゃっていきます。

「正解は、2年前までは100万人でしたが、現在は90万人。1970年代のベビーブーム以降、年々減少しています。」

次の質問:
「不妊治療は増えていますか?」

これはみなさん、正解。答えはYESです。

「では、どのぐらい増えているでしょうか?」

この24年間で21倍だそうで、ざっと計算すると現在はクラスに2人ぐらいの割合で不妊治療でできたお子さんがいることになるそうです。

出生数は減っているのに、不妊治療は増えている。

一番の理由は、妊娠を望む方の年齢が上がっていることですが、欧米と比較したとき、日本は不妊治療の年数が長い傾向にある理由が、日本ならではで興味深かったです。(その理由は、次回ぜひ先生から直に聞いてください! 不妊治療ビジネスだの、製薬会社と産婦人科の癒着だの、そんな山崎豊子さんの小説のような理由ではないです・笑)

それだけ身近になってきた不妊治療ですから、おそらくクライアントさんにもいらっしゃるかと思います。

一口に不妊治療といってもタイミング法から体外受精、顕微受精、受精卵凍結保存など、高度生殖医療と呼ばれるものまで、いくつかのステップがあります。

「医療」とよばれる妊娠なので、偏見も未だ根強くあり、また検査も月経排卵周期ごとに何度も出向かないといけなかったりと、一般的には理解されていないことが多くあります。

AMH(卵巣年齢と例えられるホルモン値)が高いほど妊娠しやすい統計はありますが、あくまでも近似値なので、全員に当てはまるものでもなく、高くても妊娠しない方、逆に低くても妊娠する方がいて、これが期待と喪失の感情が揺さぶれる要因なのだと思います。

また、パートナーとなる男性不妊も不妊症に占める割合が多いのに、なかなか治療に協力的でないパートナーもいるとのこと。

勉強会では、「妊娠のためのカラダ作り」として、疾患のチェックや生活習慣なども教えていただきました。

質問:
「もっとも妊娠しやすいBMI値は?」

正解は、21.5-22.0で、たとえば身長160センチだと56kgとなるそうです。

これは、痩身エステなどおこなっているセラピストの方には、ちょっと考えさせられる数字ですよね。

この講座は定期的におこなっていきます。次回は冬ごろ開催する予定で、遠方の方向けにオンラインでも参加できるようにしたいと思っていますので、どうぞHPをチェックしていてください。